水素水のQA
水素水を飲むことで体内に水素を吸収できるのか?
このコラムでは、当サイトのユーザー様からいただいた質問と、その回答をご紹介します。
今回の質問は水素水飲用による水素の吸収についてです。
「水素水を飲むだけで、本当に水素を吸収できるのか」
「吸収されたとして、どれくらいの量が吸収されるのか」
といった疑問は、これから水素水を飲もうと検討している方だけでなく、既に水素水を愛飲している方にとっても興味深い話です。
水素水を飲むことで、どれくらいの量の水素が吸収されるのか?
この疑問への答えは、これまでの基礎研究や臨床研究である程度明らかになっています。
そこで、このコラムでは、2023年時点で明らかになっている、水素水飲用による水素の吸収量について詳しく解説します。
いただいた質問とその回答
いただいた質問とその回答を原文で転載しました。
下記が、質問部分になります。
胃酸の関門を通過できなければ内臓や脳細胞まで届かないという理屈になりますが、中和されない状態である説明をしてください。
動物が飲み物を摂取すると、最初に胃で消化・分解されます。
この時、水素も同様に胃で消化され、その際に胃酸の影響で水になってしまうのではないか、という疑問があっても不思議ではありません。
もしそうであれば、いくら水素水を飲んだとしても、水素が体内に吸収されることはなく、「水素水を飲んでも効果がない」ということになりそうです。
この質問に対し、当サイトではこのように回答させていただきました。
早速、いただいた質問に対して回答させていただきます。
H2の状態では胃酸に中和されて水になってしまうと思います。…中和されない状態である説明をしてください。
胃酸の関門を通過できなければ内臓や脳細胞まで届かないという理屈になりますが、
人間が水素水を飲んだ場合、水素水に含まれる水素のうち20%以上の水素が体内に吸収されることがわかっています。
これは2009年に行われた国立循環器業研究センターと名古屋大学の共同研究によって明らかになりました。*1
研究ではボランティアの健常人に水素水を飲んでもらい、飲んだ直後に体外に排出された水素の量を測定。
水素水に含まれている水素量と、飲んだ直後に体外に排出された水素量を比較すると、
水素水に含まれる水素のうち最低でも20%以上の水素が体に取り込まれるという結果が出ました。
また、水素水を飲むことで水素が体内に吸収されることを直接的に証明したデータも出ています。
2011年に水素研究の権威である太田成男先生のグループが、
水素水を飲ませたマウスの肝臓に、水素濃度計測する針センサーを刺し、水素水飲用後の肝臓内の水素濃度の変化を測定しました。*2
下の画像がその時のデータになります。
データの縦軸が肝臓内の水素濃度、横軸が水素水飲用後の時間経過です。
グラフより、マウスが水素水を飲んだ5分後に、肝臓内の水素濃度がピークに達し、その後1時間くらいかけて緩やかに減少していることがわかります。
これらのデータより、胃酸が分泌されている環境下であっても、水素水を飲むことで体内に水素を取り込めると言えます。
まとめ
水素水には水素分子(H2)が溶けています。
この水素分子(H2)は非常に安定で、胃酸で分解されることはありません。
また、水素水を飲むことによる体内への水素の吸収量について、過去に幾つかの研究グループが検討しています。
それらの研究結果から、水素水を飲むことで一定量の水素が体に取り込まれること。
さらに、取り込まれる水素量は体内の活性酸素の量などによって異なり、一般に体調が悪い人ほど多くの水素が取り込まれることがわかっています。
水素水を飲むことで水素を体内に吸収できることは水素医学の常識です。
そして、市販の水素水を使って多くの臨床試験が行われ、良好な結果が報告されています。
水素水は市販されている製品の数が多く、一般家庭でも手軽に入手できます。
そのため、家庭できる効果的な補充療法の候補として今とても期待されているのです。
- Breath Hydrogen Produced by Ingestion of Commercial Hydrogen Water and Milk. Biomark Insights. 2009 Feb 9;4:27-32.
- Molecular hydrogen improves obesity and diabetes by inducing hepatic FGF21 and stimulating energy metabolism indb/db mice. Obesity (Silver Spring). 2011 Jul;19(7):1396-403