基礎知識
酸素水と水素水の比較 - 何が違うの?
酸素水と水素水の違いを比較し、まとめました。
酸素水 | 水素水 | |
溶けている気体 | 酸素(O2) | 水素(H2) |
科学研究の盛り上がり | 下火 (今ではほとんどされていない) | 臨床試験を含め、盛んに行われている (年間80本以上の論文発表) |
将来性 | 今のままでは厳しい | 補充療法の手段として、今後、医療現場で採用されていくと思う |
表の中身を1つずつ見ていきましょう。
溶けている気体の種類の違い
まずは溶けている気体の違いです。
酸素水には、普通の水と比べ分子酸素(O2)が豊富に溶けています。
対して、水素水には、普通の水と比べ水素酸素(H2)が豊富に溶けています。
科学研究の盛り上がり具合
酸素水も水素水も、どちらも科学的に研究されおり論文も発表されています。
しかし、その盛り上がり方(年間の論文発表数など)には歴然とした差があるようです。
酸素水研究は下火傾向
酸素水は、1990年〜2000年初頭にかけて運動機能分野を中心に研究されていました。
「運動中の酸素消費量を高めればパフォーマンスが向上する。だから酸素水で酸素を補ってやろう」という発想です。
しかし、ウィスコンシン大学やスタンフォード大学など複数の研究機関が調査したところ、「効果なし」という結論に至り、研究は打ち切られました。
今売られている酸素水の訴求は、この時期の研究の盛り上がりをそのまま引き継いだものだと思われます。
水素水研究は年々加速、臨床試験も盛ん。
水素水は2007年以降、急速にその研究ペースが上がっています。
そのきっかけになったのが、日本医科大学の太田教授の論文で、「水素分子に抗酸化物質としての機能がある」という新しい発見でした。
今では国内外の研究グループが毎年80本以上の論文を発表し、水素分子の新しいチカラが発見されています。
直近5年では患者さんの協力を得ておこなう臨床試験も盛んで、これまで糖尿病、リウマチ、アルツハイマー病、心筋梗塞、脳梗塞など病院内での研究も進んでいます。
将来性の違い
酸素水研究は今後、新しい切り口で活路を見出さなければ、このまま消えていくでしょう。
対して、水素水は補充療法の1つとして今後ますます注目されていくと思います。
2014年、副作用のない抗酸化物質として水素の特許が認められました。
これにより水素水の医療分野への進出がさらに加速していくと考えられます。
また水素への理解が一般に浸透するにつれ、いかがわしい製品を売る悪質な水素水メーカーも激減しています。
今後、様々な分野で「水素水」という言葉を見聞きする機会が増えていくことでしょう。
酸素水と水素水、飲むならどっちがいいの?
水素水を飲んだほうが良いと私は思います。
酸素水の医学研究はここ10年くらい一切進んでおらず、また過去の研究でも医学的な有用性は証明されていません。
一部の酸素水メーカーは、「リフレッシュ気分を味わってほしい」と開き直っている状況です。
一方、水素水も薬事法の都合上、効果効能を謳えないのは同じです。
しかし、臨床試験では市販の水素水飲料を採用し、良いデータを得ています。
これまで行われてきた、主要な水素研究をこちらのコーナーでまとめています。
論文情報を知りたい方は参照ください。
以上の理由から、せっかく飲むなら水素水のほうが良いと私は思っています。